2025.12.23 きになるニュースきになるマガジンパイロット事業支援制度果樹農業最前線みかんりんご

りんご高密植栽倍省力化及び生産安定体系確立コンソーシアム

りんご高密植栽倍省力化及び生産安定体系確立モデル

  • 対象果樹/りんご(長期貯蔵特性優良生食用品種・シナノゴールド、奥州ロマン/労力分散(連続出荷)品種・シナノドルチェ、シナノホッペ(着色系品種)など)
  • 対象市町村/長野県伊那市、駒ケ根市、辰野町、箕輪町、飯島町、南箕輪村、宮田村、中川村
  • 中核機関/上伊那農業協同組合(上伊那高密植栽倍研究会)
  • 参加企業・団体等/長野県、全農長野県本部

スマート技術・高密植栽倍に適応した農業機械の導入などにより、
りんご高密植栽倍の省力化と生産安定を図り、規模拡大を図ると共に、
貯蔵りんごを含む長期販売で収益性の向上を目指します

高密植栽倍に特化した機械化体系の確立(省力化と生産安定)

上伊那地域では、約130件の農家が高密植栽倍に取り組んでおり、従来の栽培方法の5倍程度の収量がある農家もいる一方で、収量が多いが故に収穫が間に合わないケースもある。そのため、従来の1人乗りの高所作業車から、6人まで乗れる大型(積載重量1,000kg)のプラットホーム型高所作業台車に今年は4戸の農家がそれぞれ輸入し切り替え、運搬車との連動により収穫労力の軽減を図る。また、高密植に適した果樹専門トラクターの導入により、防除・除草・運搬・土壌管理などの作業の一環体系を確立し労働時間10%を削減する。

連続的に出荷が可能かつ高密植栽倍に適した省力品種の選定・導入(切れ目ない品種構成の確立)

収穫時期の切れ目ない品種構成により労力の分散を図るとともに貯蔵を含む長期の販売体制を構築する。現在8~10品種のモデル圃での栽培を実施しており、栽培管理がしやすく高密植栽倍に向いている「シナノホッペ」や長期保存に向いている「奥州ロマン」等の試験栽培を実施中。

冷温貯蔵・1-MCP処理による長期貯蔵体制の確立(長期の販売体制の構築)

長期保存によって出荷を5から6月まで伸ばし、選果場の能力を分散させ、適正な価格で販売すること、上伊那産のリンゴを販店の基幹店の棚に年間通じて確保することを目指す。

該当作物の一般的な栽培状況や課題

従来のリンゴ栽培では2t/10a程度であるが、早くから高密植栽倍に取り組んできた上伊那では1生産者が目指す標準的な収穫量は6t/10a、多い人では10t/10aの収穫がある。一方で収穫時期が集中するため、現状は人海戦術で作業するも収穫が間に合わない。

コンソーシアムが目指す将来像

品種の構成と長期保存により収穫・出荷時期を分散させると共に、上伊那の高密植栽倍に適した機械化体系を確立させることで、労力の分散と軽減が達成される。

一般的なりんご農家(長野県の農業経営指標 高密植)現状(Before)

  • 粗収益:3,887千円/1戸
  • 経営規模:200a 反収:5000kg/10a
  • 収穫量:100,000kg 販売額:29,000千円

コンソーシアム内農家 8年後の目標(After)

  • 粗収益:6,787千円/1戸
  • 経営規模:300a 反収:6000kg/10a
  • 収穫量:180,000kg 販売額:52,200千円